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ニセコ羊蹄山の水と空気でつくるパン

倶知安町・羊蹄山麓パン工房「麦風」

 

 

羊蹄山の麓に位置する倶知安町。

水と空気がきれいで、品質のよい食材の宝庫です。

そんな倶知安の大地で育まれた素材を使ったパンがあります。

 

 

羊蹄山麓パン工房「麦風」さん。

駅前の繁華街が広がる国道5号線の西側とは反対、

東側にある住宅が立ち並ぶエリアにあります。

 

 

手書きのイラストがかわいい看板に微笑みながら、

ドアをガチャリと開けて店内へ。

さっそく、パンのいい香り!

パン屋さんに入った瞬間の、小麦の香りがたまらないですよね。

ごめんくださ~い。

 

 

お店の奥に声をかけると、

「中ぁ、入ってええよ~」という男性の声。

このお店には、酵母菌の研究を重ねる“酵母菌マスター”がいるのだ。

 

 

テーブルに並ぶパンのすぐ向こう側が工房。ちょうど今は金澤 邦和(カナザワ クニカヅ)さんが酵母の仕込み中でした。

酵母菌マスターに導かれ、酵母を育てる瞬間を突撃取材!

 

 

パンの生地そのものではなく、“イースト菌”の代わりになる酵母を自家製で作っています。お水は2週間に一度汲みに行くという羊蹄山の湧き水を使っています。

手書きのイラストが描かれた立て看板が可愛いパン屋さん「麦風」

酵母に触れる!食べる!!

 

寝かせている途中の酵母を触らせていただきました。

とてもむちむちしています。指でつついても沈まないくらい弾力がある。

まさか食べられると思っていなかったので、

恐る恐るパクッと食べてみると、“素朴なパンの素!!”っていう味がする!

 

ほのかに酸味と塩味があるような感じでした。これがフワフワのパンになるんだな~!

 

独学ではじめたパンづくり

 

麦風は、大阪府出身の金澤さんと滋賀県出身の奥さんとお二人で2002年から始めて、今年で18年目。

 

自家製天然酵母(※最近のパン業界では自家栽培酵母と呼ばれているそうです)だけで作っているパン屋さんは北海道でもとても少ないんだとか。

 

30年程前にバイクで北海道を訪れていて、特に羊蹄山も見える倶知安町がいいと思い、移住を決めたそうです。

 

「やっぱりここが最高。自分に合ってるゆうんか。ふるさとみたいな感じする。大阪に戻ったときも、“あぁ、帰りたいなぁ~”って思う(笑)」※関西弁は完全に私のイメージです。間違っていたらスミマセン(道産子)。

 

昔から、サンドイッチが好きだったという金澤さん。パンづくりの知識は本を読んだり酵母教室へ通ったりして学んだそうです。しかし、自家製天然酵母のパンづくりは試行錯誤の連続でした。

 

「新しいパンを考える時、本を読んだり・東京や大阪のお店を見て真似てつくってみるんだけど、そのままじゃ上手くいかない。自分のお店にいる菌で、出来栄えは変わってくるから、そこは自分で調整してオリジナルのニュアンスに合わせていかないといけない」

 

この空気中に見えない菌がたくさんいるんですね!?

 

「見えてるけどね、ほらそこ」えっっ!ホントですか、と振り返るとモヤシモンの大きなぬいぐるみがいました。関西の人って…^^;

 

「お店を始めたての頃と今では、菌が全然違う。はじめは思うようなパンがつくれなかったけど、積み重ねでよい菌が育ってくれている。今も菌がどんどん増えてる」と、我が子を自慢するような眼差しで語る金澤さん。

 

一方、「これから先も菌が増えていったら、究極のパンがつくられたりするのだろうか」と思いを馳せるくまちゃん。

 

ちなみに、パン生地の手づくり酵母は、つくりはじめてから使えるようになるまで一週間~10日ほどの時間がかかるそうです!10日後のパンのために、今日頑張るって私にはできない…(くまちゃん、心のつぶやき)。

麦風のこだわり

 

麦風さんのこだわりは、菌だけではありません。

 

パン作りに使うお水は2週間に一度、真狩へ羊蹄山の湧き水を汲みに出かけます。

小麦は「幻の小麦」と呼ばれる「ハルユタカ」や、高級小麦の「春よ恋」を使っています。

 

この小麦はとても風味が良く、ゆっくり時間をかけて発酵させる自家製天然酵母によって、小麦の風味がさらにアップ!するのだそうです。

 

卵は比羅夫(ヒラフ)地区の鶏卵農家「山の畑」さんのもの。

レモンイエローの黄身だったり、かぼちゃが好きな鶏は黄色が濃かったり、

季節ごとに変わる餌で黄身の色も色々なんだとか。

「とにかく質がいい。最高の卵です」と金澤さんはベタ惚れのご様子。

 

牛乳は、倶知安町内の「タカラ牧場」さんから。

放牧でのびのびと育った元気な牛さんたちから絞った牛乳。

飲ませてもらうと、濃厚なのにさっぱりしていて、ゴクゴク飲めそうな感じ!

ちなみに、お店で使う牛乳は、パンと“物々交換”することもあるとか!!まるで絵本の中の世界。

 

さらにタカラ牧場さんに関する耳寄り情報…!

「夏の土日限定で食べられるソフトクリーム。こ~れが美味い」

と金澤さんは教えてくれました。

夏はタカラ牧場さんへ行こうと、心に決めたくまちゃんなのでした。

 

クリームチーズと

アプリコットパンが1番人気

 

1番人気は、クリームチーズとアプリコットのパン。

パンがふわっと柔らかくて、控えめなクリームチーズ

アプリコットの甘酸っぱさ小麦の優しい甘さ…。

全部美味しい!!お土産用の購入を即決しました。 

 

「これ!この小麦粉の匂いよ!!」と差し出してくれたのは、

シンプルな田舎パン。ジブリの映画「ラピュタ」でパズーが食べてそう。

 

パンの入った袋に顔を近づけると、あぁ~…香ばしいというか、

小麦!!!という感じ。幸せな香りがしました。

 

シンプルで小麦の味を楽しめるパンがお好きな様子の金澤さん。

「やっぱこれやわぁ」田舎パン片手に嬉しそうなお顔でした!

 

試食してみると、カリッとした表面の食感。

噛みしめるほどに香ってくる小麦の風味。

北海道ならでは、小麦の味わいを楽しめるパンでした!

1年間の仕事の流れ

 

冬だと長期滞在者の多いペンションからの注文があったり、

倶知安町内のカフェなどにも並んでいます。

倶知安の色んなところで麦風のパンに出会えますね!

 

また、地方発送も行っています。

「町外に転勤していて、月1で注文してくれるお客さんもいます。常連さんがほとんどで、好みを分かってるから、私がチョイスして送ったりもしてますよ」

なんと全てお任せされることもあるんだとか。

 

「だってなんでもいいって言われるから(笑)」

お客さんに信頼されている証拠ですね!

取材協力

  • 羊蹄山麓パン工房 麦風

    住所    倶知安町北1条東1丁目

    営業時間  11:30~18:30

    定休日   火曜日、第1第3水曜

    電話番号  0136-22-1631

    HP              https://www.facebook.com/mugikaze/

  • 今後やりたいと思っていることはありますか?

    という質問に、

    いつも思いつきやからなぁ(笑)」と金澤さん。

     

    キーマカレーパンも季節限定だったけど、どうしても食べたい!ってお客さんがいるから通年にしたいそうです。「他のパンより人気ってわけではない。でも作らないとお客さんに怒られるからさ~」と金澤さん(笑)

    お願いしたら、なんだかんだ答えてくれちゃう金澤さんでした。

     

    お店の壁に飾られている絵は、イラストレーターでもある奥さんが描いたもの。

    さっきの看板も奥さんが書いたのかしら。素敵な雰囲気!

    麦風の月間便りも要チェックです。

    優しいタッチと文章で麦風の空気感が伝わってきます。

     

    バイク好きの金澤さんに絶景スポットも教えてもらっちゃいまして…。よし!写真を撮りに行こうと決めました。それもまた記事に書こう。

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